2020年からの戸建住宅のトレンド

ありがたいことに、弊社は年間に80棟程度の戸建住宅の撮影をさせていただいております。感謝いたします。

外観のトレンド

外観のトレンドは、緩勾配片流れ屋根、軒裏木彫色、外壁は黒色(ガルバが多い)の組み合わせが鉄板のように思えます。


Ua値を抑えるために、開口部が小さくなる傾向にあり、横長のサッシを天井レベル近くに設けるケースも増えています。限られたガラス面積で、部屋の奥まで明るくし、外からの視線をカットするにも都合が良いです。縦長サッシは上下階の位置を揃え、その間もサッシに見える色のアルミ材で繋いだものをよく見かけます。基礎から軒天まで縦長に繋がると、建物の高さが実際より少し高く見えます。
サッシの枠や框も細くなり、庇のつばも細くなっています。


玄関ドアは、単一柄がトレンドで、デコラティブなものはほとんど見かけなくなりました。
ビルトインガレージのシャッターのデザインが進化したように思えます。天井面引き込み式のモノが出来て、スラッターが大判になり、目地のアールも無くなり、かっこいいシャッターをみかけるようになりました。特に、2台並列駐車できる外構ゲートのガレージにシャッターを取り付けると、豪邸感が出ます。これは本当に良いと思います。

プランのトレンド

プランのトレンドは、コロナ禍に増えた 玄関近くの手洗い、シューズクローク、家族の皆で使うファミリークローゼット、テレワークコーナー、部屋干しできるサニタリー、リビング階段、洗濯室と脱衣室別というところでしょうか?
娯楽するゾーンより、生活に必要な動作、作業をする部分が変わってきたように思えます。


廊下を設けず、回遊同線の工夫も見られます。断熱性があがったことで居室だけ空調するのではなく、階段室や廊下やホールも空調することが容易になり、廊下やホールがあまり
必要にならなくなったように思えます。玄関土間からすぐLDKゾーンにあがり、リビングから1階各部屋へ、リビングから水回りへ、リビング階段から2階へというのも現代の住宅プランによく見られます。

次回は、設備のトレンドと内装仕上げのトレンドをお話したいと思います。