LEDに注意!肉眼で見た状態で必ず写真に写るとは限りません.

建築写真を撮影すると、LED照明がアングル内に入り込むケースは多いです。
いや、ほとんどの建築写真に存在すると言っても過言ではないでしょう。
ここで、注意することがあります。

LEDの色は見た目で判断しない。

以下の写真のように、写真1では、全て同じオレンジ色の光源に見えると思います。
しかし、実際の色は写真2の色です。「赤に近いオレンジ色」と「黄色に近いオレンジ色」で構成されています。偶然ですが、タイルに映りこんだことにより波長が変わり、肉眼で見た色になっています。

写真1

写真2

テスト撮影が必須

では、どうすれば良いか・・・
私が実施しているのは、原始的な方法ですが『テスト撮影』です。
長い間、建築写真を撮影していますと、どのLEDの照明の色がズレそうか予測することができます。
テスト撮影を行い、肉眼で見える色が全色再現できるまで、色温度を変えながら色記録用のテスト撮影をおこないます。
Rawデータで撮っておけば・・・と思う方も多いと思いますが、後で記憶を頼りに色を複数、調整するのは、かなり難しいです。撮影から3日も経てば、忘れてしまいことも多い思います。
本カットとは別に、色記録用の写真を撮ることを実施しています。

どんLEDに気を付ける

良くずれるのは、LEDにシェルが付いた照明やサインです。
あとは、色温度が違う複数のダウンライトやコーブ照明が混在している場合です。
必ず、肉眼で見ると、色温度が違うのですが、写真だと同じような色に写ってしまう現象がよくあります。

その他注意すること!

LED照明の光源の色が天井や壁に映りこんでいる場合も、注意が必要です。
例えば、青い壁紙に暖色の光源が写りこむと、カメラセンサーはよく記録ミスをします。
補色関係の「建材色」と「光源の色」は注意する必要があります。
また、見た目も補色関係の場合は、光源の色の影響を受けない(照明を消した)状態での写真を撮っておくと、後の画像補正時に、調整がかけやすいく、見た目もいい感じの写真に仕上がります。
参考にしていただければと思います。